2016/11/01

熱放射 放射冷却

主鏡の冷却に関して
熱伝達(対流)を中心に方法を考えてきた。
環境温度と主鏡温度の差は
熱伝達で解消するのは困難であるというのが
結論であった。

伝熱のもう一つの形態である熱放射は
主鏡を環境温度より下げる可能性がある。
観測の弊害となるCPの結露は
環境温度よりCPが低い温度になることを
示している。CPの冷却は熱放射によって起こる。

SCTの温度順応の議論のなかで
鏡筒を外気に晒して温度をなじませるときの鏡筒の向き
が話題になる。

1.CPを下にして換気口から熱気を逃がすように放置
2.CPを上にして空に向けて放置
これはどちらも一理ある。
1は熱伝達を有利にすることであり2は放射冷却を
期待するものである。

放射冷却を考慮すると主鏡面温度を環境温度よりも
下げることができる。
雲のない天空は日中でも超低温(天空温度)で
主鏡から天空に向けて熱が放射していく。

主鏡の温度順応に熱放射を考慮できる
シミュレーションプログラムが以下のサイトに有る。
ダウンロードしてWindowsで実行できる。

http://www.cruxis.com/scope/mirrorcooling.htm


開放鏡筒でオープントラスの反射鏡は
天空へ向かって遮蔽物が少なく効率的に
冷却するとある。

0 件のコメント:

コメントを投稿