現在のとりあえずの到達点をここに至る過程とともに
記載します。
シーイングは空まかせ。自分でコントロール出来るのは
観測ギアとその環境のチューンアップだ。
2011年の秋にC14を導入して最初に試みたのは
筒内気流の抑制のため鏡筒内を熱的に隔離することだった。
Newton鏡筒での経験から得た確信である。
■鏡筒の断熱
アルミの鏡筒が外気で早く冷えて内部に鏡筒からの下降気流が生ずる。
これを防ぐためにNewtonの開放鏡筒でも金属鏡筒内部にコルクライニングを
施して断熱する試みは以前からあった。
(木製鏡筒もその断熱の試みの1つであった。)
SCTの密閉鏡筒でも同様に断熱の効果が期待されると考えた。
外気との温度差による気流の乱れが鏡筒内部では少ないことも
良い方向に働きそうだ。
■鏡筒内の循環気流生成ファン
主鏡が最も熱容量が大きく表面に添って境界層流ができ
大きな光学的な乱れを生む。
鏡筒内を円柱状に渦巻き気流が生まれるよう2台の薄型ファンを
鏡筒側面に配置した。
これによって境界層流は混合して消滅するという目論見である。
このファンは観測中も稼働する必要があるので
電圧コントローラで適切な風量に調整する。
以下工作手順のメモである。
1.コレクタープレート(CP)を外す
・Faster仕様の鏡筒なので二次ミラーを外してから
CPを外す(位置マーキングをすることは必須)。
・後部セルのミラーロックネジの穴からファンの電源ケーブル
及び温度センサケーブル等を差し込み、前面から主鏡の隙間
に出して引き出す。
2.コルクシートのライニング
・3mm厚の断熱コルクに遮光クロスを貼り鏡筒内部に沿わせて
全面に敷き込む。
・糊は使わず内径ギリギリに寸法どりした大きな長方形シートを
はめ込む。
3.センサ及びファンの取付
・ファンは振動のアブソーバも兼ねてコルクライニングの上面に
遮光クロスで貼り付けて止める。軽量なので充分固定できる。
・筒内を壁面に沿ってCPに向けてスパイラルに上昇するように
排気流の方向を傾ける。(斜め取り付け)
■筒内循環気流生成ファン 三和サプライHDクーラ TK-CLH31
上記がまず手始めに行ったことである。
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