2016/12/14

放射冷却システムプロジェクト RCSP その13 TECの実装試験

TEC+CPUクーラユニットを1Setのみ実装しテストした。

昨日12時TECを稼働し始めた。
RearCell温度が低下し
環境温度より低い状態を現在まで保っている。
同時に主鏡温度はRearCell温度に遅れて
追随しほぼ環境温度より低い状態で推移している。

先月の温度変化グラフを参照すると明解だが
RearCellの冷却効果により期待していた
「主鏡温度が環境温度より低い」という
状態を作り出せている。

とりあえずTECは電子制御無しで昨日の
昼から運転を続けている。
この状態で読み取れるのは

1.環境温度から2℃弱の温度差をTECがRearCellに
作り出していること。
2.RearCell温度変化に主鏡温度は約1時間の遅れで追随している。

結露に関しては、現状でRearCell外側は多くの水滴が付き
完全に結露状態。

鏡筒内部の現在値は別のセンサによれば
6.3℃湿度61%と充分に湿度は低く露点には至っていない。


外部の気象センサの測定グラフは
昨日夕刻から湿度が高くなり結露しやすい状況に
なっていたことが解る。

■まとめ
TEC運転の有効性が検証できた。
同時に懸念した結露に関してはRearCell外部の水滴の処理を
配慮する必要はあるが内部結露のケアはとりあえず不要である。
閉鎖鏡筒のメリットが大きく寄与している。
(もちろん四季を通じて鏡筒内部の湿度を低く保てるかは未決。)
TECのユニット数は環境温度の低下速度が大きい場合は
冷却能力を強化する意味で増加する必要はありそうだ。
(昨日19時から22時の状況)
恐らく現在の設計での最大3ユニットを準備すれば夏季でも不足は
ないと思われる。

4 件のコメント:

  1. こんにちは、近内です。

    非常に興味深いデータ!私もTECに期待して
    いるので勇気が湧いてきます。

    外部気象センサの気温データと比較すると、
    RearCell Air Temp.は外部気温にほぼ
    リアルタイムで追随しているようですが、
    RearCell Air Temp.の計測位置はどの
    あたりですか?

    今週いっぱい超多忙なので、当方でのTEC
    実装稼働経過は来週ご報告したいと思いま
    す。
      ではまた。

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  2. TECはじんわりとRearCellから熱を奪うので
    炭火のこたつの遠赤外の逆な感じで
    あんばい良く主鏡を均一に冷やしてくれる
    と思われます。期待大です。
    もうSCTを買ったら、すぐコンセントに繋いでおく
    なんて時代になるのかも。(笑)

    RearCell_Air_Temp.のセンサは暫定で
    赤道儀不動点位置近くです。軸ラベルの訂正を
    サボっていまして申し訳ありません。
    RearCell_Inside_Air_Temp.はC14換気口の
    隙間から内部に入れたSHT75センサの信号です。

    ドームはFRPで殆ど断熱効果はなく
    水平回転機構の隙間から風がスルーするレベルです。
    ドーム屋根全体からの内面熱放射が日中は大きく
    (特に晴れの日射)C14の温度は高くなる状況です。

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  3. 了解です。

    なるほど、中から均一に焼ける遠赤外ステーキ
    ですか、美味そうですね(涎)。

    いっそ、C14iwaLabチューンアップブランド立
    ち上げられてはいかがですか?(半ば本気の笑い)
    究極のハイパフォーマンスを追及するメルツェデ
    スAMGと、究極の高級感をコンセプトにするメル
    ツェデスマイバッハという真逆のフィロソフィを
    兼ね合わせたような...。

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  4. 身に余る賛辞を頂きありがとうございます。
    知恵を共有し、軌道修正しながら
    プロジェクトを遂行していくのは
    楽しいものですね。

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