2017/10/27

火星 20171026


   秋晴れで気流も昨日より良かった。
   SyriaからVallesMarinerisにかけて白雲領域が認められる。
   NPCW80あたりに少し切り欠きが見える。(Greenに顕著)
   IRおよびR画像の明エッジの弧状暗部は偽像。
   高度27度、視直径3.8秒、太陽高度-2

2017/10/26

火星 20171025


   最悪の天候で2週間ぶりに火星の観測ができた。
   TharsisMontesの東に白雲領域が認められる。
   OlympusMonsの西にも薄い白雲領域が伸びている。
   NPCは顕著で縮小しているか。
   高度27度、視直径3.8秒、太陽高度-0.5

2017/10/13

焦点内外像+焦点像+筒内気流


 焦点内外像+焦点像(焦点像の下段は明度強調)
 C14 AstroPhysicsBarlow 2X Baader G filter
 Aldebaran ASI290MM 60sec Registax

 これらの像のもととなるCaptureAVIの一部は以下の通り。


焦点内像


焦点外像


焦点像

ほぼ同じ時間帯で大きく外した焦点外像は以下の通り。


直後に撮像したClaviusのCaptureの一部。

2017/10/12

火星 20171011


   最悪のシーイングで南風が強かった。
   NPCが確認できるレベル。
   とはいえ大きな模様はこの状態でも
   撮像可能との感触は得た。
   高度21度、視直径3.7秒、太陽高度-3

2017/10/11

火星 20171010


   かろうじて太陽が昇ってからIR画像が撮れた。
   ElysiumMonsに白雲か。
   SyrtisMajorの北縁付近も明るい。
   高度26度、視直径3.7秒、太陽高度1.5
   なかなかそろったクオリティで撮像できず
 LRGB画像はうまくいかない。
   今の時期は1ShotColorCameraのほうが
 有利かもしれない。
 画像処理も元データが荒れていると
 自然な諧調にならない。今回は
 できる限り弱めの処理を心掛けた。

月 20171010(UT) Tycho

Tycho                                 10 Oct 2017 18:50 UT
   C14 Astrophysics Barlow 2X F21
   ASI290MM 30fps 60sec Baader R filter
   一つ忘れ物の追加です。

月 20171010(UT)

   Vallis Alpes                        10 Oct 2017 18:50 UT
   C14 Astrophysics Barlow 2X F21
   ASI290MM 30fps 60sec Baader R filter
   以下撮影データは同一。久しぶりの月面。
 高度高くシーイングに恵まれた。

   Rima Hyginus                     10 Oct 2017 18:58 UT

   Clavius                               10 Oct 2017 19:08 UT

   Cassini                               10 Oct 2017 19:19 UT

   Archimedes                        10 Oct 2017 19:24 UT

   Plato                                  10 Oct 2017 19:25 UT

2017/10/10

火星 20171009



  なかなかシーイングが良くならず太陽が出てから
  R画像のみ、まともなキャプチャができた。
  NPCUtopia,BoreoSyrtis,SyrtisMajor等昨日とほぼ同位相である。
  NPCの北端に少し暗部があるか?はっきりしない。
  明エッジに沿って円形に見える暗部は回折偽像。
  高度25度、視直径3.7秒、太陽高度1

2017/10/09

火星 20171008


  初のLRGB撮像になる。
  NPCUtopia,BoreoSyrtis,SyrtisMajor,Hellasが確認できる。
  高度21度、視直径3.7
  日の出直前からシーイングが改善した。
  色バランスはとれていない。
  5画像をレイアウトした報告画像はRGBIRを90%に縮小していたが
  すべて同じスケールにした。

2017/10/02

撮像カメラおよび合成処理の履歴

ALPO投稿画像のアップデートに従い
撮像カメラの履歴をまとめた。
(木星の撮像データから拾った)

2012/8          DFK21AU618 color
2012/10        DFK21AU618 +DMK21AU618 color+mono L
2013/8          ASI120MC +ASI120MM color+mono L
2014/4          ASI120MM mono RGBL
2015/2          ASI174MM mono RGBL
2015/10        ASI224MC color
2016/1          GS3-U3-32S4M-C mono RGBL
2016/5          ASI290MM mono RGBL

ALPO投稿画像一覧のアップデート20171001

  ■木星 Jupiter2016-2017(60)  2016.10.24--2017.8.28
  ■土星 Saturn2017(12)  2017.1.25--2017.7.30
  をアップデートしました。

  それ以前の年度は以下のリンクをクリックして参照してください。
  ■火星
    Mars2016(69)  2016.5.12--2017.5.4
    Mars2014(7)  2014.4.24--2014.6.19
  ■木星
    Jupiter2016(29)  2016.1.3--2016.8.4
    Jupiter2015(66)  2015.1.3--2015.12.8
    Jupiter2014(22)  2014.1.23--2014.4.25
    Jupiter2013(58)  2013.1.5--2013.12.7
    Jupiter2012(86)  2012.8.20--2012.12.31
  ■土星
    Saturn2016(8)  2016.5.12--2016.9.2
    Saturn2015(17)  2015.4.27--2015.9.15
    Saturn2014(4)  2014.4.14--2014.5.30
    Saturn2013(11)  2013.4.17--2013.8.3
  ()内は撮像数

2017/10/01

火星 20170930


  シーイングが悪くRGB撮像はあきらめIRのみとなった。
  NPCMareAcidaliumSinusMeridianiなどが見える。
  高度21度、視直径3.7
  火星の表面輝度は明るいので日の出直後に
  撮像のベストタイイングがある。
  11月に入るとようやく日の出時に高度30度を越えてくる。
  

2017/09/29

筒内気流の抑制まとめ(木星会議2017発表スライド)


遅くなりましたが9月9日から10日に行われた
木星会議で発表した内容をUpします。
「筒内気流の抑制」-ActiveCoolingの適用
と題して昨年よりの試行錯誤を経た
冷却手法をまとめました。



まずは日本ではあまり評判の良くないSCTの
応援です。筒内気流をケアすればSCTは
素晴らしいシステムだと言いたかった。


どれも有効な手法だ。それぞれ得失がある。
内部ファンは閉鎖鏡筒のメリットを活かす
有効な手法で2011年〜昨年秋までの撮像に
活用してきた。最も簡易な筒内気流改善策。
今回は3番目を新たな手法として提案した。


SCTの閉鎖鏡筒を活かして外部環境に
影響されない温度環境を作る。
断熱材は内張りでも外貼りでも構わない。
        ↓
そのうえで主鏡の冷却にとりかかる。


主鏡を環境温度より下げるのがポイントである。
時間をある程度かけてゆっくりと冷やすこと
で熱歪みを避ける。焦ってはいけない。
鏡材の小さな熱伝導率が時間短縮を妨げる。
 

直観的で適用しやすい手法である。
スポットクーラーの冷却能力は大きいので
使い方には工夫がいる。できれば温度センサを
配置して温度変化をモニタリングして適切な
冷却ON/OFFタイミングを経験的に把握する
必要がある。


TECはコントロールが可能で冷却方法の最適解を
見つけやすい。見えない温度変化を視覚化できる
センサは必須でリアルタイムのグラフ化が
望ましい。


 CPを着脱して鏡筒内にアクセスすることを許す場合は
 鏡筒断熱と内部ファンが最初に着手すべき選択肢に
 なると思われる。
 TECによるCoolingは内部に手を入れる必要は
 ない方法だが電子機器の扱いに慣れていないと
 敷居は高いかもしれない。しかし得られる効果は
 大きいのでぜひトライアルして頂きたい。


 ご意見、ご質問があれば是非ここにコメントなり
 E-mailをお願いいたします。

2017/09/27

火星 20170926


明け方の火星の初観測。シーイングは極度に悪い。
薄雲があって透明度が変動したがIRのみなんとか像になった。
北極冠、MareAcidalium,AuroraeSinusなど大きな模様は確認できる。

高度20度、視直径3.6
太陽からの離角は20度だが黄道が垂直に近く
観測の条件は夕方の木星より有利。

2017/08/28

木星 20170828


   CM前方にSTBGhostがある。
   GRS前方のストリークがSTrZに伸長しSEBsにかぶっている。

   SEBnCMにある南縁が赤い白斑が顕著。
   高度は20度強で観測が難しい。

 日没前後に雲が覆ってくる日が多くて
 なかなか報告画像が撮れなかった。

2017/08/07

木星 20170805(キャプション訂正およびALPOReport参照の勧め)


   報告キャプションに誤りがあったので訂正する。

 ***訂正キャプション*******
    CM前方にSTBSpectre
    SSTBの白斑A3からA4にかけて小さな暗班、白斑が入り乱れている。
    mid-SEB outbreakMethaneBrightな白斑が連なる。

    WSZは顕著で若干赤みを帯びてMethaneBright
    ***以上訂正***********
 
   ****以下誤り************
 SSTBsのA4からA5にかけて暗班、白斑が入り乱れている。
   mid-SEB outbreakMethaneBrightな白斑が連なる。
   WSZは小さい。WS1が大きくなっている。(MethaneBright
   ***以上**************

   本日もつかの間の晴れ間で1Setのみの撮像。
 シーイングは低高度でも良好だった。

   注)ALPOの報告
   M.Vedovato氏の全球Map
   K.Horikawa,S.Mizumoto氏の観測Report
   等を参考に全球の動態を把握しないと
   現象の正確な報告ができない。

木星全球Map 2017 Aug. 04-06


   GRS周りの変化が激しい中、
   久しぶりに3日連続の観測報告ができた。
 好条件ではなかったが全体像を掴むため
 全球Mapを作製した。
 実に似たGRS周りの雲の流れが見える。
   ALPOの同時期のJupiter報告の画像でも
 同様な現象の発生消滅経緯が
 2014年秋から2015年初めに見られる。
 (堀川邦昭氏指摘20170801)

木星 20170806


   OBA後方のSTBnに暗いストリークが長く顕著。淡くSTBGhostが見える。
   NEBnWSdTSZ-2)およびWSaTSZ-1)がありWSiWSaに接近している。
   WSaMethaneBright

   台風の影響か高湿度の南風が吹きシーイングは良くない。
   一日同時刻で1/2度程高度が下がってくる。19時には
 30度を切っている。
 

2017/08/05

木星 20170805


   CM前方にSTBSpectre
   SSTBsのA4からA5にかけて暗班、白斑が入り乱れている。
   mid-SEB outbreakMethaneBrightな白斑が連なる。
   WSZは小さい。WS1が大きくなっている。(MethaneBright

   本日もつかの間の晴れ間で1Setのみの撮像。
 シーイングは低高度でも良好だった。

2017/08/04

20170804木星観測時の温度変化グラフ


   本日の木星観測時の温度変化を参考までに示す。
 18:40 Dome Open,TEC ON, 鏡筒排気ファンON
    主鏡温度は順調に下がる。
 19:03 排気ファンOFF、撮像機器装着
    主鏡温度は上昇する。
    ガラス表面の冷却が内部には及んでいないため
 19:10 内部ファンON
    筒内気流を拡散させる。
    まずMethaneを撮像開始2min。
    LRGBIRの1min毎の撮像。
             次のセットのL画像のみで雲が出て終了。
 19:27 TEC OFF、内部ファンOFF、Dome Close
 
    観測中はほぼ+1度の温度差があった。
 この状態で内部ファンを使わないと筒内気流の
 悪影響を免れない。

 このレポートではTECの準備が間に合わない場合の
 緊急処置を記した。
 TECを用いない場合でも
 排気ファン+内部ファンだけである程度の筒内気流対策に
 なっているとも言える。


  

木星 20170804

 

   GRSの後方から流れている暗部が前方のストリークに移動し伸長している。
   GRS後方のSEBは幅が狭くなっているが明部が覆って狭く見えているのかもしれない。
   Methaneではこの明部がかすかにBrightに見える。
   短時間の晴れ間でさらなる観測はできなかった。

   雲が覆う夕方でほぼ諦めていたが日没後に
 薄雲になって木星が見えてきた。
 急遽TECをONにして冷却を始めるが
 間に合わないので、排気ファンで鏡筒の
 熱気を除き、観測時には内部ファンで
 筒内気流を拡散させた。
 最後の手段ではあったが効果はあった。

2017/08/01

木星 20170731


   CMSTB SpectreCM前方でEZSEBnにまたがっている明部が顕著。
   昨日のシーイングの持続を願ったが悪化していた。
 GRS周りの変化が気になっているのだが
 限られた夕刻の時間内に巡ってくるタイミングが
 少なく明日に期待している。

2017/07/31

土星 20170730



   1時間ほどの晴れ間があり撮像した。
   シーイングは良いが透明度は上がらない。
   AS!3Drizzle3Stackした。
   NPR6角構造や中心コアの黒斑がわかる。

2017/07/29

木星 20170728


   GRSの後方を暗部が取り巻くようにある。
   観測条件が悪く細部はわからない。
   GRS前方のストリークおよび下方の明部と関連があるか?

   こんな表情の木星はあまり見たことがない。
 モノクロではGRSが拡大したように見えた。
 米国のBruceMacdonald氏の1回転前の観測では
 GRS後方の暗部は小規模で急速に拡大したのかもしれない。
 あるいはシーイングによるボケの影響も考えられる。
 26日の永長氏の画像でも後方の暗部が見えている。

土星 20170728


   梅雨明け以降天候に恵まれない。
 雲間から透明度が激変する中の撮像。
   特に変化は認められない。今シーズンは明確な
 Stormを確認していない。

2017/07/23

木星 20170721


   SSTBの白斑A6A7にわたる北辺に赤味を帯びたStreakが見える。
   NNTBの黒斑が大きい。
   雲間での撮像でMethaneが撮れなかった。

2017/07/21

土星 20170720


   Methane画像を取り損ねた。
  特記すべきことなし。
 Blue画像の良しあしによってベルトの色の
 明瞭度が変わる。
 くっきりした透明度とそこそこのシーイングが
 ほしい。

木星 20170720


Mid-SEB outbreakの一部がEZにはみ出ている。MethaneDark
STBBADS4の境界が明瞭。STBGhostが後ろに見える。
NEBnに白斑群。NEBsに小さなWSがいくつか見られる。

梅雨明けでシーイングは悪くないが、東矩を過ぎているので
日没直後からの観測になる。

2017/07/16

土星 20170714


   特記すべき変化なし。
   低空のため透明度が上がらず色の再現性が低い。

木星 20170714


   SSTBの白斑A6A7の北辺に赤味を帯びたStreakがある。
   MethaneBrightではない。CM付近のNNTBの黒斑が大きい。

   南風が強い日が続いている。

2017/07/08

土星 20170707



   NPR6角形(若干赤味がある)および核が明瞭。
   多数のバンドが色彩豊富だが白斑は認められない。

   昨夜よりも気流は良く7/10に近かった。
   

木星 20170707


   CM付近にSTB SpectreNEBの白斑、暗班が複雑に絡まっている。


   WSZが赤味をおびMethaneで明るい。

   久し振りに安定した気流。

2017/07/07

土星 20170706


  梅雨の晴れ間、夜半には風が収まり良像が得られた。
  特記すべき変化は認められない。

  Registaxのwaveletの一括batch処理が有効で
  多数のRGBLファイルのwavelet処理を短時間に
  済ませることができた。

2017/07/05

投稿画像一覧のアップデート20170705

火星 ALPO Mars2016
2016~2017の
火星観測画像をアップデートしました。
5月4日の報告で今シーズンは終わりました。

以下は木星・土星で観測継続中です。

木星 ALPO Jupiter2016-2017
土星 ALPO Saturn2017

それ以前の年度は
投稿画像を一覧できるフォトギャラリーを作りました。

を参照してください。

TEC近況ーー高温環境時の冷却


 7月3日~4日にかけての温度変化グラフ。
 観測不適で撮像はできなかったが
 かなりの高温環境からTECを稼働して
 主鏡温度が良好に低下していることが
 確認できる。
 19:20 TEC ON
 21:12 TEC OFF

 本年4月に一応の完成を見た
 以降常に観測前にTECを稼働している。
 鏡筒内部の夏の猛暑でもTECのみで
 他の方法を援用する必要もなく
 筒内気流問題は解決していると思われる。