2018/06/26

土星 20180625



 PolarStormが継続している。CMの後ろ欠け際の背後まで乱流が連なる。
 SeeligerEffectで環が明るく見える。
 S:3-4/10 T:5/10
 衝が近いがまだBestShotが得られていない。
 火星の観測との時間の取り合いもある。
 もう少し透明度が上がって来るのを期待しよう。
 

火星 20180625



 SPCDustが晴れてきたようである。地表にあるDust250°W75°Sから
 東のはっきりした縁のある領域を埋めているように見える。
 SPCの西には明らかに青い雲があり、特に307°W58°S Peneus Patera付近に
 スポットがある。高地なのでダストが払われているのかもしれない。
 中央部にはSinusGomerが見えており若干Dustが晴れてきているか。
 Elysiumが確認できるがMonsの位置はわからない。
 S:4/10 T:5-6/10 シーイングが良くなった瞬間があったがすぐに雲が厚くなり
 1Setのみ有用な画像が撮れた。

2018/06/23

火星 20180622


 SPC290°W より東はDustに覆われているようだ。
 SPC80°Sには黒い領域があり中心に白くIceCapが見えているか。
 隠れていないSPC北縁の60°Sには黒い縁取りが見え
 その上空に青い雲がかぶっている。
 HellasからSyrtisMajorより西側にかけてはDustStormは鎮静化してきているか。
 相変わらず谷や窪地にDustが残っているのが
 MGSAltitudeデータと比較するとわかる。
 Eridaniaに小さいが若干明るいDust領域が見える。
 シーイングは4/10レベル。コントラストが低いためIR+R/G/Bを作製した。
 DustStormの間は有用性が高い。

 急速に視直径は大きくなって画像をまとめるテンプレートの
 サイズを毎回変更する必要に迫られ、手間がかかる。
 それにしてもダストの今後の展開は部分的には鎮静化し一部ではまた
 発生している領域もあり予断を許さない。GlobalDustStormになるか
 大規模なRegionalDustStormで終息するか・・・わからない。
 
 観測のモチベーションはやはり美しい火星がみられると高まるが
 遠隔の火星の気象現象をリアルタイムで感じることも
 楽しいことではある。


 

2018/06/14

火星 20180613



大規模なダストストームでSinusMeridiniを中心とするEast半球は
何も見えない。Schiaparelli付近がわずかだがIRに黒く見える。
VallesMarinerisが明るくXantheを取り囲むようにダストがある。
LunaeXantheの中に若干赤みを帯びた領域がある。
北の低地帯にはダストが見えない。
MargaritiferTerraから南はほとんどダストに覆われている。
NoachisTerraは見える。
SPCの北縁の0°W 60°Sあたりは若干ダストに覆われつつあるように見える。
MGSのデータを援用してダストの様相をできる限り記述した。
シーイングは2-3/10レベルで詳細がつかみにくく精度は出せない。
梅雨雲のつかの間の雲間にSPC以外はのっぺらぼうの火星が現れて驚いた。

2018年の観測システム概要

 ■C14と星型TEC冷却エンジン

 C14背面は断熱材を貼って冷却・保温性能を高めている。
 TECの採用によりSpotCooler及び内部還流ファン、
 排気ファンを使う必要はなくなった。
 もちろんトライアルの寝袋巻きも不要(笑)

 TEC(7.2V 2.7A TEC12708 X3)+
 放熱器(CPUCooler Fan+HeatPipe+Fin)
 で約80W程度の電力だろうか。
 リアセルの冷却により、ゆっくりと間接的に
 放射冷却して光学系の歪み、全体の熱平衡が
 崩れないようにしている。
 

 ■Optical Train

 から基本構成は変わっていない。

 ・拡大系
 Astro-Physics 2" Advanced Convertible Barlow
 のBarlow部分のみ。

 ・ADC(Atomospheric Dispersion Corrector)
 機械的な構造を改良した。
 Pierro Astro の製品を加工して
 1Dialの回転角でプリズムの開角を設定できるようにし、
 赤道儀駆動で変わる水平軸のみを光学系全体を
 固定したまま調整可能とした。
 昨年暮れに開発して大いに観測効率が上がった。
 現在はPierroAstroのMK3という新製品がほぼ同じ機能を
 備えている。

 ・FilterWheel
 ORION Nautilus Motorized Fileter Wheel 7X1.25"
 BaaderPlanetariumのFilter L,R,G,B,IR685
 IDAS Methane
   で6枚実装している。

 ・Camera
 ZWO ASI290MM

 以上でF24の光学系を構成している。
 IMX290のPixelサイズが2.9μmなので
 概略2.9X5=14.5が理論的には適正といわれるが
 理論値を超えた高解像度への欲望は捨てきれず
 現在の構成に落ち着いている。

 

2018/06/11

火星 20180607 MGSとの比較


NASA MGS(MarsGlobalSurveyer)の画像との
比較資料を作成した。
特に右のカラー画像はMGSの高度データで
ダストが低く地上を這って低地に流れていることが
よくわかる。VallesMarinerisの峡谷にダストが充満している。

火星 20180607 修正版


7-Juneの画像をリメイクした。
急ぎで作成したので画像があまり鮮明ではなかったので
再度画像処理を丁寧に行った。
ほんの少しなのだがノイズが減って中央付近の
ダストのディテールがクリアになった。

ALPO投稿画像一覧 2018火星


■火星2018
梅雨に入ったのでとりあえず昨年からのALPO報告火星画像の
一覧を作成しました。

https://photos.app.goo.gl/gQ8G19GFM2eochJ36

2018/06/10

木星 20180609



梅雨のつかの間の晴れ間で1Setのみだが画像を処理できた。
GRS直後方のSEBに暗班がみられ周りの白斑とのコントラストで
かなり目立つ存在だった。観測開始時にモニターを
見たときは衛星の影のように見え、影の位置を
確認したほど。

2018/06/08

火星 20180607



ダストストームはNiliacusLacus,Chryseを中心に Xanthe--Edenに拡散している。
NiliacusLacusの南西からはAchillisFons,LunaeLacus,Tharsisへ細く連なっている。
Xantheの西のGangesはダストが薄く褐色に見える。
北極にわずかだが雲がみられる。
全体に霞んでいる印象がある。シーイングは3-4/10レベルで詳細がつかみにくい。
このダストストームが「大黄雲」になるのかどうかは現状でわからないが
霞んだ火星になってしまうのはつまらない・・・・。

2018/06/05

火星 20180604(2)



NiliacusLacusダストストームが欠け際に転じ太陽の斜光で濃淡がはっきりしている。
AlbaPateraに小規模の山岳雲か。


前画像より約2時間後の火星。ダストストームが欠け際で
表層雲の微妙な高低差が見えるような位置にある。
この時間になると高度が上がるがシーイングは
2時間前より徐々に悪化している。


火星 20180604



LunaeLacusの東からXanteChryseNiliacusLacusに規模の大きい
ダストストームがみられる。さらに東は欠け際に続いている。
SPCの北縁にブロック状の濃淡があるフリンジが顕著。

ダストストームを確認するため低空から観測を始めた。
おおよそ高度が20°になれば十分撮像できることが分かった。
GPVの予想では雨だったが大きく晴れ間があった。
通常ならあきらめて観測をしないのだが
ダストストームの報告が出ていたので無理して起きていた。
この高度では確認できる画像が得られるか不安であったが
比較的良いシーイング(5-6/10)でADCの効果もあり
良い観測ができた。


2018/06/03

火星 20180602




SPCの北の縁取りはおよそ-60°で出入りがある。
地形の高低の影響を受けているようだ。
TharsisMonsTrioに薄いが雲。SyriaPlanumに明るい雲。
TharsisCandorOphirに渡り雲が広がる。
今シーズンベストの気流だった。5-6/10レベルだろう。

Acidarium,Niliacusあたりのダストストームがもうすぐ
見えてくる。


土星 20180602




PolarStormが良く見える。CM付近のNTBsに薄く白雲。
今期ベストだが透明度が高くない(6/10)のでノイズが多い。
衝まであとわずかだが視直径はそれほど変わらない。

2018/06/02

火星 20180601


SPCの北縁は-55°付近までか。CMの西-40°にはNewtonが明るい縁取りで
はっきり見える。TharsisMonsTrioの山岳雲が顕著。頂上が黒く抜けている。OlympusMonsの雲は薄い。
SyriaMonsから東、欠け際にかけても雲が多い。

前線の雲はないが局地的な低層雲が切れ目なかった。
あきらめて片付け始めたころ少し続く晴れ間があって
よい気流の1Setが撮像できた。
火星は明るいので気流の良い時は1Setでもノイズは少ない。
あっという間に15”を超えて期待が高まる。
Niliacusあたりに規模の大きいダストがみられているとの
報告がある。もうすぐ見えてくるので楽しみにしよう。