遅くなりましたが9月9日から10日に行われた
木星会議で発表した内容をUpします。
「筒内気流の抑制」-ActiveCoolingの適用
と題して昨年よりの試行錯誤を経た
冷却手法をまとめました。
まずは日本ではあまり評判の良くないSCTの
応援です。筒内気流をケアすればSCTは
素晴らしいシステムだと言いたかった。
どれも有効な手法だ。それぞれ得失がある。
内部ファンは閉鎖鏡筒のメリットを活かす
有効な手法で2011年〜昨年秋までの撮像に
活用してきた。最も簡易な筒内気流改善策。
今回は3番目を新たな手法として提案した。
SCTの閉鎖鏡筒を活かして外部環境に
影響されない温度環境を作る。
断熱材は内張りでも外貼りでも構わない。
↓
そのうえで主鏡の冷却にとりかかる。
主鏡を環境温度より下げるのがポイントである。
時間をある程度かけてゆっくりと冷やすこと
で熱歪みを避ける。焦ってはいけない。
鏡材の小さな熱伝導率が時間短縮を妨げる。
直観的で適用しやすい手法である。
スポットクーラーの冷却能力は大きいので
使い方には工夫がいる。できれば温度センサを
配置して温度変化をモニタリングして適切な
冷却ON/OFFタイミングを経験的に把握する
必要がある。
TECはコントロールが可能で冷却方法の最適解を
見つけやすい。見えない温度変化を視覚化できる
センサは必須でリアルタイムのグラフ化が
望ましい。
CPを着脱して鏡筒内にアクセスすることを許す場合は
鏡筒断熱と内部ファンが最初に着手すべき選択肢に
なると思われる。
TECによるCoolingは内部に手を入れる必要は
ない方法だが電子機器の扱いに慣れていないと
敷居は高いかもしれない。しかし得られる効果は
大きいのでぜひトライアルして頂きたい。
ご意見、ご質問があれば是非ここにコメントなり
E-mailをお願いいたします。
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