2017/04/06

TEC稼働の1日データ(20170405‐06)


 昨日よりTECを今夜まで連続運転してみた。
 リアセル温度は環境温度より平均5.5℃程度低い。
 主鏡温度は30分から1時間程度の遅れで
 リアセル温度変化に追随している。

3 件のコメント:

  1. こんにちは、近内です。
    極めて面白いグラフです。前々日からのグラフや
    1月17,18日のグラフと比べてみると非常に興味
    深い。
    1月のは寝袋恵方巻の保冷保温効果がよく表れて
    いるグラフですが、TEC効果安定時で環境温度と
    リアセル温度の差は3℃内外で、惑星観測時の環
    境温度と主鏡温度の差は概ね2℃以内。
    一方今回のデータでは、安定時、環境温度とリア
    セル温度の差は平均5.5℃。そして主鏡温度とリ
    アセル温度の差もわずかで2℃以内、環境温度と
    主鏡温度の差は4℃前後でしょうか。非常な効率
    アップに感じます。
    教えていただきたいのは:
    1月時に比べてTECのパワーを上げられたでしょ
    うか?
    春になって基礎気温が高くなるとTECの作用効率
    が上がるのでしょうか?
    それともリアセルへの断熱シート適用や新しいシ
    リコングリスの選択で熱伝導が改善されて、
    active coolingの熱収支が好転したということ
    でしょうか?

    さらに、今回のグラフの細かい点で申し訳ないの
    ですが:
    TEC ONしてしばらくして安定状態に入った後、環
    境温度とリアセル温度のカーブが、かなり細部に
    至るまで非常によく似ているように感じられます。
    昨年11月のレポートでは、リアセル物体温度の測
    定位置はリアセル内部表面だったと思うのですが、
    断熱シート越しでも、5℃以上低いリアセル温度の
    波形が環境温度の変化にほぼリアルタイムで影響を
    受けて追随する可能性があるのでしょうか?
    両者のセンサに対する放射の影響等考えられるでし
    ょうか?

    質問が多くなってすみません。急ぎませんので、お
    時間のある折にご教示いただければ幸いです。

      ではまた。



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  2. ■TECの駆動電圧・電流
    1月頃 10V15A
    現在  7.37V9.3A
    で大幅に削減しています。

    恐らく5A/台ぐらいまでは
    更に冷える方向に行くと思いますが
    現状ではとりあえず控えめに
    パフォーマンスのテストをしている状態です。

    ■冷却効率向上
    リアセルへのCPU Cooler+TECの
    熱伝導効率が実装方法の改善によって
    大幅に改善したことが一番寄与していると思います。
    C14のリアセル面が曲面なのでTECが密着せず
    どうも大きな空気層ができていたようです。
    これを放熱グリスの層で埋めて固定した状態に
    持ち込めました。

    ■温度測定位置
    リアセルは外部表面で測定しています。
    リアセル表面にシリコン導熱グリスを塗ったセンサを
    置き接着剤で覆い、更にアルミ箔で外部からの放射を
    遮断し、更に断熱シートを被せて貼っています。
    したがって環境温度からの影響はダイレクトではありません。

    ■TECによる物体温度変化
    熱移動システムとしてのTECはHotSideの温度環境が
    大きく影響します。
    環境温度の空気をそのまま放熱フィン+電動ファンで還流している
    状況ですので
    HotSide温度が敏感に環境温度に追随
    →ColdSide温度に反映
    とほぼリアルタイムな変化になっているのだと思います。

    総じて私の実装方法の欠陥で効率低下を引き起こしていた
    結果様々な課題を派生していたわけで反省しきりです。

    ようやくTECをメインに据えたシンプルなActiveCoolingの実現に
    目処が立ったと確信しています。






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  3. ありがとうございます。
    総て非常によく理解できました!

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